「学ぶ」「教える」「成功する」。誰もが「信用の器 フラスコ」を持ち、育てて、つながる10万人のコミュニティ・プラットフォーム

信用の器 フラスコ

モノゴトを長期的に考えると、全ての景色は変わる

人生計画であなたの夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修です。

「長期的には我々は皆死んでいる」と言ったのは経済学者のケインズさんでした。私は起業して以来、世の中にはモノゴトを長期的な視野から考える人が少ないことに驚いています。短期的には意味が無いように見えても、長期的には合理的な行動というのはたくさんありますよ、というお話。

広告 vs ブログ

今まさに書いているこのブログも、広告と比べると効率の悪いツールです。短期的に考えるなら、例えば特定のイベントに人を集めようと思ったら広告の方が良いですよ。Facebookにすら、ブログは集客力で負けることでしょう。ブログを買いて集客をしようとしても、1人とか2人とか、せいぜい効果はそんなものでしょう。

ところが、長期的な視野で考えると景色は一変します。広告の効果のほとんどは一度限りであり、イベントを繰り返してやっていこうと思ったら莫大な広告費がかかってしまいます。一方でブログは、ひとつひとつの記事の効果は限定的ですが、長く読まれることにより、じわじわと関心のある層を広げていくことができます。

例えば1年間、継続的に何かの集客をするならば、ブログは下手な広告よりよほど有効です。本当のことをいえば、広告は広告でやって、ブログと組み合わせることで互いの効果が補完し合って、一番良いんですけどね。

交流会 vs コミュニティ

コミュニティを保有するという発想も、「交流会で集客ができる」と考えている人から見たらクレイジーでしょう。入っていけば獲物が捕れる山があるのに、なんでわざわざてまひまかけて土地を耕し、種を撒いているのだろうかと。そう、コミュニティの運営は農業なので、短い時間軸で考えると意味がわからないんです。

冬を耐え春を経て、夏を越えて秋になり、稲穂が実ったときに初めてその効果を感じることができる。それでもなお、「それにしても山で猟をすれば良いじゃん」という人は多いです。毎日猟をするより、稲作をした方が年間の収入が高くなるとしても、です。猟そのものの喜び、っていうのもあるのかなって思います。

高額商品 vs 小額会費

起業のセオリーとしては、「薄利多売は絶対にダメ、高額商品を売れ!」というものがあります。単価3万円の商品を月20人に売るよりも、30万円の商品を2人に売る方が簡単でしょ?という理屈です。そう言われると確かに、そんな気もしますよね。これもまた、こと今月に限ったことを考えるなら、その通りです。

ただ、期間が長くなってくると逆転します。30万円の商品を毎月2名ずつ一生売り続けるのはとても難しいことと感じるようになりますし、むしろそれなら3千円の会費を頂けるコミュニティに200人を集めて、安定的に運営する方が簡単だと思いませんか。

高額商品を何度も買う人は少ないですが、コミュニティなら、同じ人がある程度長く参加して頂けますからね。システムさえ作れれば、もしかしたら3百円のサービスを2000人に提供する仕組みが長期的にはベストかもしれませんよ。

ランチ割り勘 vs 奢る

今やっているランチキャンペーンも「そんな出費をして大丈夫ですか?」と聞かれるのですが、私は長期的に考えてこれは素晴らしく効率の良い投資だと思っているんです。たかだか1,500円のランチを奢ったとして、長期的にその「モトが取れない」なんてこと、まずないですよ。わざわざ割り勘をする意味はありません。

単純に、次にランチに行くときには奢ってくれるだろう、ということではありません。そんなことは期待していませんし、実際にそのケースはあまり多くないような気がします。それよりも、何らかの違った形でみなさん、ランチ代は何倍にもして返してくれますよ。

返報性の法則というものがありますから、ランチに限らず人に対して良いことをすれば、長期的には少なくともフラットにはなります。長期的には、善意のある行為で損をする方が難しいんです。情けは人のためならずっていう言葉も、そういう意味なんだと私は理解しています。

お金 vs 信頼

尽きるところ、長期的な価値を考えられない人というのは長期のキャッシュフローを見積もるということに慣れていないということもありますが、「信頼を獲得することの長期的な価値」を低く見てしまっているからなのではないでしょうか。

極端な話をすれば、超長期的には信頼の価値は無限大ですよ。お金がなくても、信頼さえあれば何とかなります。そこまでいかなくても、誰か一人からの信頼を獲得する価値は短期的にはゼロに見えるかもしれませんが、長期的には少なくとも数十万円以上、場合によっては数百万円・数千万円の価値になるわけです。

そうやって、ナニゴトも長期的に考えていくと、景色が逆転して見えることはたくさんあります。ブログもコミュニティも、ランチを奢るのも全て、長期的に最適化する戦略だと私は考えています。長期的には死んでいる、ということがないように、何とか長生きしたいとも思いますが(笑)。それでは、また。