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信用の器 フラスコ

「最近、面白かった本は何ですか?」と聞かれたら

人生計画であなたの夢を目標に変えて実現する、シナジーブレインの安田修です。

「安田さんはいつも、どんな本を読んでいるんですか?参考にしたいので最近面白かった本を教えて下さい」と聞かれることが増えてきました。これ、簡単なようで難しい質問で、今まではどう答えても満足して貰えなかったので結構困ってしまっていたのですが、最近ようやく答えられる本が見つかったので書いてみます。

これを聞く人が期待している答え

そもそも身も蓋もない話ですが、私は「世間話」というヤツが苦手です。あまりテレビを見ませんから好きな芸能人はいませんし、ひいきのスポーツチームもありません。政治・経済も追ってはいますが、正直「この人とその話をしてもなあ」と思ってしまいます。失礼な話ではありますが、生産性がないんですよね。

で、そうやって盛り上がらない世間話をしている流れで「ご・・・ご趣味は」みたいになって、趣味らしい趣味もないので仕方なく「読書」と答えたらこれですよ。

「最近、面白かった本は何ですか?」

これを聞く人って、どの作家が好きかを聞いていると思うんですよね。しかもベストセラー限定で。その証拠に「ビジネス本とか自己啓発系ですかね。あ、宇宙や脳とか、最近では進化論や生態系の本も少々」と答えるとそこで会話が終わりますし。っていうか「東野圭吾」という答えを一択で期待しているとしか思えないんですけど、さすがにそれは考え過ぎですかね(笑)。

本の好みは人によって違いすぎる

あまり親しくない人に振る話題としては、本は危険すぎると思います。振れ幅が大き過ぎてお互いに変化球に対応できないんです。漫画好き同士ならどこかで共通項が見出せるかもしれませんが、世間話のとっかかりとして「本」という括りは大き過ぎます。話題がないならいっそ、天気の話でもしましょう。

本に求めるモノは人それぞれで、現実逃避的に楽しめれば良いという人もいれば、経験の疑似体験に重きを置く人もいるでしょう。知識を増やして引き出しにしたいという狙いもあれば、人との話題を増やしたいという人もいるでしょう。私は本には「考えるためのヒント」しか求めていないんです。だから話が合いません。

まあ私の方に世間話の幅がなさすぎるのがいけないんですけどね。これでも「ザ・テレビジョン」を買ってきてテレビを見てみたり、スポーツを研究したり、女性週刊誌を読んだりして世間話に強くなろうと努力した時期もあったのですが、致命的に興味がないんですよね。ベッキーの不倫に全く興味を持てないんです(笑)。

ビッグバンからコミュニティまで

そんな私ですが、「最近はこればっかり読んでいます」と言える本に巡り会えました。ビッグ・ヒストリー(明石書店)です。 まだ読み終えてはいないのですが、これは掛け値なしに面白いですよ。帯には「歴史学・地理学・社会学・政治学・経済学・哲学・宗教・未来学などが一体となった文理融合」とあります。

すごいことにこれ、まずビッグバンの話から始まるんですよ。スケールが138億年なんです。それも、創造に関する神話を絡めたりして、もうこれだけでワクワクします。それで地球ができて、大陸の移動があって生物の進化があって人類が生まれて、後半でようやく人間の歴史が始まります。とにかく全てが壮大です。

最後は「コミュニティ」の話や人間の未来にも触れられているので今の私の興味・関心にもぴったりですし、「そもそものそもそも」から始めているのがすごく気に入りました。4千円くらいする本ですが、下手な本を3冊買うより、これ一冊をじっくり読んだ方がずっと良いでしょう。自信を持ってお勧めできます。

本は考えるためのヒント

繰り返しになりますが、本は考えるためのヒントだと思っています。「速読で1日10冊の本を読めます!」なんて自慢している人もいますが、「それで、何を考えたの?」って思ってしまいます。知識やノウハウ自体には大した価値は無いんです。それこそ、そこは本やコンピューターに任せておけば良いんです。

今後、人間の仕事はイノベーションとコミュニケーションしかなくなりますから、「本から得た刺激をきっかけに何を思い付くか」が勝負になると思うんです。だから別に本ではなくて、旅行やキャバクラで刺激を受けられるのであれば、それでも良いんです。本が圧倒的にコストパフォーマンスが良い気がしますけど。

最近では、ビジネス本を読んで発想を得られることが減ってきた気がします。むしろ、宇宙や脳、進化論や生態系、歴史の本などから発想が得られやすいように感じています。人によっては美術や音楽も良いのかもしれませんが、私はどうも左脳で発想しているようです。どうも、スケールの大きな本が良いんですよ。

っていう話をじっくりできると良いんですけど、その場面によってはなかなか難しいので、記事に纏めてみましたよ。ビッグ・ヒストリー面白いですよ。読んで考えたことはまた、そのうち。正月の「一人合宿」にもこれ一冊だけは、持ち込んでみようかなと思っています。それでは、また。