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信用の器 フラスコ

起業をしてから必ず聞かれること

夢とお金の専門家。シナジーブレインの安田 修です。

起業をした人に会ったときに聞くことというのは、何パターンかで決まっているようです。今回は、それらに対する「良くある質問と回答事例集」です。お会いするときは、これ以外の質問をお願いします(笑)。

「奥さんは反対しなかった?」「子供はいるっけ?」

今のところ会社の同僚と会うことが多いせいか、これが一番多いかなと思います。裏には、「なんでそんな馬鹿なことをしたんだ、誰か止めなかったのか」というメッセージがあることも、ちらりと感じます。上司が止めても止まらないので、本当に止めようと思ったら、奥さんしかないんでしょうね。

裏を返すと、自分だってそんな好き放題をしてみたいけど、家族のために必死に我慢して働いているのにこいつは軽々とまあ・・・という「やっかみ」も入っているでしょうね。やはり、サラリーマンの起業を妨げる最大の壁は、奥さんの反対なんだなと確信しました。

幸いなことに我が家は、妻が理解をしてくれました。いや本当に理解をしているのかどうかは良くわからないけれども、認めてくれました。「生活レベルは落とさないけど、稼ぐ手段は任せる」とのことで、そこはかとなくプレッシャーも感じますが、素直にありがたかったですね。何とかすると信じてくれている、と解釈しています。

「何かきっかけがあったの?」「いつ頃から考えていた?」

この質問は、おそるおそる聞いてくる感じが嫌らしくもかわいいです。下手をすると、凄く「深い」話になってしまう可能性がありますからね。実は飼い殺し状態からパワハラを受けて鬱になって・・・とか、横領がバレて懲戒免職になって・・・とか、思わず上司を殴ってしまって、とか。

何となくこれを聞く人には、よほど会社が嫌だったんだろうね、という思い込みが前提にある気がしますね。まあ、真っ先にこれを聞いてくる人はきっと良くも悪くも、野次馬根性が旺盛な人ですね(笑)。

私のケースだと、仕事が嫌で辞めたというよりは、どうしても起業をやりたいという想いが強く、自分の頭で考えて好きなように稼ぐ人生を生きてみたいという想いが強くて会社を辞めたので、残念ながらこの観点ではそんなに面白い話は無いですね。

「もうお客さんはいるの?」「食えるの?」

食えねーよ(笑)。今は週末起業という形態も一般的になりつつあるので、「事業を成功させてから独立」というのが当たり前という感覚があるのかもしれませんが、現実はそこまで簡単ではありません。副業でそこまで持っていくのは、少なくともうちの会社では不可能でした。

アイディア勝負のネットビジネスならともかく、コーチ・コンサルという個人の信頼感で勝負する業態で、金融機関勤務(激務・副業禁止)のサラリーマンが、副業で顔を出さずに収入を得るのは極めて難しいことです。私も最初はそういう道も探りましたが、ほどなく諦めました。リスクを取って飛び込むしか、成功への道はないと。

面白いことに、「まだお客さんはいないんですよ」というと、サラリーマンで生きてきた人は本当に嫌な顔をするんですよね。世の中を舐めるな、みたいな。一方で起業家、経営者の方からはそこは何とかなるだろう、まあ頑張りなさいと実に軽い反応が返ってくる。このコントラストが面白いです。

「今の気持ちは?」

これは、サラリーマンではなくて起業家・経営者に多いかな。すっきりしたでしょ、楽しいでしょ、というのが当然の前提のように聞いてきます。「大変だよ」とか言いますが、それですらどこか楽しそうに見えます。ええそれはもう、すっきりして、楽しいですよ!

不安とか恐れとか、そういう気持ちは不思議なくらい無いですね。逆に、自分は人としてどこか壊れているのではないかと心配になります。まあ起業なんてする人は、みんなどこか、多少は壊れているのではないでしょうか。偉大なる障害、ということで前向きに捉えていきましょう(笑)。

サラリーマンになりたいと本気で思っている経営者はいない一方で、経営者になりたいサラリーマンは多いわけで、それでも「普通は」サラリーマンを辞めてまで起業はしない。それをたまに飛び越えてくるやつがいる。経営者は向こう側から、それを眺めているような気がします。こちら側の世界へようこそ、みたいな。

サラリーマンから見た起業家

15年間もサラリーマンをしていたので良くわかるのですが、転職や起業をする人は、眩しく見えるものです。同時に、やっかみがあるので心のどこかで「失敗して欲しい、貧乏になって欲しい」と思っているものです。少なくとも、私は思っていました(笑)。

そう言えば、「おめでとう!」と言ってくれたのは全て、起業家・経営者の人でした。同僚からは「頑張れよ!」とは言ってもらいましたが、「おめでとう」とは言われなかったですね。転職や起業のことを同僚や上司に相談してはいけないのは、これが理由です。ほぼ確実に、反対されますから。