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不動産投資のリスク

夢とお金の専門家。シナジーブレインの安田 修です。

前回記事で書いたように、不動産投資は収入の道を複線化することができ、死亡や勤めている会社の倒産などの様々なリスクの分散にも有効です。節税効果も期待できます。今回は、不動産投資のリスクを中心に考えてみます。

空室リスクとワンルーム

そもそもですが、不動産投資にはリスクがあります。良い場所に土地を持っていて、建物だけを建てるというならまだしも(これも、場所が悪いとハイリスクです)、限られた自己資金を原資に、借りられるだけローンを借りて土地を買い、建物を建てるというのですから、これはもう、完全に事業です。

ワンルームマンションの一室なら良いかというと決してそんなことはなく、一般的に新築ワンルームマンションへの投資は利回りも低く、キャッシュフローの余力から考えれば、むしろアパートを一棟建てるよりもワンルームの方がリスクが高いと私は考えます。

ワンルーム一室に対して投資をすると、空室になったらキャッシュフローが完全に止まりますし。空室リスクは、投資用不動産において最大のリスクです。

なので、8〜10室くらいのアパートを一棟か二棟、できれば三棟・四棟と保有することができればある程度の空室リスクは軽減でき、キャッシュフローは安定するでしょう。首都圏と九州、東北など、エリアも分散しておいた方が良いですね。

必ず現地に足を運ぶ

建築して5年や10年は満室稼働できても、老朽化してからは余程良い場所でなければ空室率が高まりますので、それからが本当の勝負です。なので物件の立地には最高の注意を払いましょう

遠隔地に購入する場合でも、必ず現地に足を運び、駅からの距離や周辺環境・賑わい・雰囲気を確認しましょう。自分が住むつもりで、音や臭いにも注意です。例えば平日と週末の違い、朝と夜でも物件の姿は変わりますが、治安は大丈夫でしょうか。新築物件でも、現地に足を運ぶプロセスは必要です。

中古物件であれば、更に物件の状態を、詳細に確認する必要があります。私は建物に対する目利きができないので、中古物件には手を出しません。ぼろぼろの物件を買って格安のリフォームをする、というのは実現できれば必勝法だと思いますが、私には、少なくともサラリーマンをしながらそんな芸当は無理でした。

金利上昇リスクに備える

アパート一棟持とうと思うと、借入金の額は相当、大きくなります。そうなると空室リスクの次に怖いのが、金利上昇リスクですね。住宅ローンと違い、通常のアパートローンは変動金利ですから。今は歴史的な超低金利局面ですが、当然この先、金利が急上昇するリスクはあります

短期プライムレートは政策レートなので上がらないとか、不動産屋はいい加減なことを言いますが、歴史を学べばそんなことはないことが明らかです。全体の金利が上がれば、長プラも短プラも住宅ローンの金利も、上がります。1億円の負債があれば、1%の金利上昇で利払い負担が100万円です。これは大きいですよ。

アパートローンでは元利払負担が25%以上は一気に上がらない、という「25%ルール」により少しだけリスクは押さえられていますが、十分ではありません。いざというときに元本の何割かを繰上弁済できるだけの余力を残しておくくらいしか、手の打ちようもありません。固定金利のローンにできるのなら、しておくべきです。

価格変動リスク

あとは、価格変動リスクもありますね。今は2020年の東京オリンピックに向けて不動産業界は活況であり、すぐに値下がりするという雰囲気ではありませんが、それだけに今から仕掛ける不動産は、高値掴みの可能性があります。建築コストも高騰しています。

今が買いのタイミングなのかは、疑問です。できれば、少し様子を見た方が良いかもしれません。アベノミクスの効果で雰囲気だけは盛り上がり、価格が上がっているからです。

それでも、「失われた20年」で大幅に下落した地価はまだまだ元には戻っていませんし、今後バブルになる可能性はありますから、絶対ということはありません。しかし、サラリーマンとして本業を抱えた状態での投資であればまだしも、会社を辞めて起業家になるのであれば、不動産投資の失敗は避けたいところです。

最後にちょっとだけリターンの話

不動産を持っておくことはサラリーマンをしながら会計・税制の勉強にもなりますし、専従者を雇ったり経費を使うことによる節税効果もありますし、経営の練習にもなります。更には安定した収入源の一つになりますから、不動産投資を組み入れること自体はお勧めです。

どこまでいっても投資の世界ですから、投資のタイミング等については自己責任でお願いしますとしか言いようがありません。ただ、私も不動産のことは興味を持って色々と調べましたので、ご参考になればと思い、少し書かせて頂きました。何かご質問があれば、お問い合わせから気軽にどうぞ。それでは、また。