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信用の器 フラスコ

大事なことを決めるのに「多数決」はすべきではない

長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画フォーラム代表の安田修です。

「解散」という言葉を使って物議を醸していますが、少なくともフォーラムの仕組みを大きく変えようと考えています。この2年半という短い期間の中で急速に成長したために、いくつか制度疲労の兆しがあり、このまま長期に渡って成長を続けることが難しいと認識しているからです。その中で「大事なことは投票で決めたら」という意見がありますが、明確に否定しておきます。

自由は大切だが、多数決はしない

フォーラムでは自由と好奇心を大切にしています。人は互いに教えあい学び合うことで成功するべきで、誰かに支配されるような関係性は健全ではない、と考えているからです。しかし、何かを決めるときに多数決を取るという考え方はしません。一般社団法人を置いたことでこの点に関する誤解が増えてしまったかなと反省しており、それも見直しのポイントです。

もしブランチの中で「全てを多数決で決める」というルールで運営するブランチリーダーが出てきたら、それはそれで面白い実験だと思います。私はそれでうまくやる自信は全くありませんが、予想もつかないことが次々に起こって、楽しいかもしれませんね。

多数決は最悪を回避する方法

もともと多数決は、最悪を回避するための方法だと私は理解しています。国民投票という手段も否定はしませんが、イギリスがEUを離脱してしまったり「えっ、こんな人が」という人が大統領になってしまったりして、なかなか難しいなあと。勇気を出して言ってしまうと、私には責任者がその責任を逃れるために、多数決という手段を取っているように見えるんです。

例えばベンチャー企業で、多数決で大切なことを決めてうまくいっているところがあるでしょうか。誰もがうまくいきそうだと考えるアイディアで挑んでうまくいくほど、甘くはありません。何人かの、もしかしたら多数派の反対を押し切ってでも勇気を持ってニッチを突かない限り、成功はおぼつかないことでしょう。それが、経営者の責任なんだと思うんです。

情報とリスクと責任の所在

パッと見ると、一人が一票を持って多数決で決めると、うまくいきそうな気がしますよね。私たちは当然のように民主主義の国に育っているので、なおさらです。でも、多くの人が関与しだすと情報量に圧倒的なばらつきが出るんです。リスクと責任の所在もバラバラです。ベンチャー企業の例で言えば、失敗して死ぬのは経営者一人で、あとは出資者にも相応のリスクがあります。

情報とリスクと責任を持っている人が決める、少なくとも大きな決定権を持つということは、ごく当たり前のことだと私には思えるんです。もちろん、このリスクも引き受けたいという人が出てくれば、それはまじめに検討します。情報が欲しいと言われれば必要な情報を伝える義務はあり、その点は十分に手が回っておらず申し訳ないと思っているんですけどね。

googleのガバナンス

面白いなと思うのは、google(現アルファベットですかね)のガバナンスです。今はどうかわかりませんが、かつて当社は創業者とCEOの3人が拒否権を持つ(10倍の議決権だったかな)「黄金株」を持って、多数決を否定したんですよ。これを初めて見たときに私も「傲慢だな」って思いましたよ。でも、それだけの責任を引き受ける覚悟があるということでもあると思うんです。

「お前はラリー・ペイジなのか?」と言われてしまうと才能の面でものすごい差があるので何も言い返せませんが、弱小のサービスとして大きなライバルと渡り合っていく上では、いろんな方のご意見を参考にしつつ、考え抜いてリスクを取って決めていくしかないと考えています。もちろん一定のガバナンスは必要ですが、それよりも今は、尖った突破力が必要です。

「独裁批判」に立ち向かう

これから、私に対する「独裁批判」は増えてくると予想されます。重要な決定は一人でしますし、会則に違反したメンバーに注意をしたり、退会させたりする場面もあるので、特に問題を起こす方との対立は避けられません。できるだけ多くの方が快適に使って頂けるように最善を尽くすものの、価値観はそれぞれ違うので、全ての人を満足させることはできません。

国会のような、「形式的には多数決」みたいな仕組みを作ることもできなくはありませんが、私はそういう建前をあまり使いたくありません。できるだけ嘘をつきたくないんです。結果、ぶつかることも増えると思うのですが、そこは覚悟を持って進んでいきます。もちろん、一緒に戦って頂ける方は大歓迎です。そういう方に報いるための仕組みは、作ろうと思います。

もう少ししたら大合宿に入り、1/27の『革命前夜』では新しい形のサービスを提供します。傲慢にも決定済の内容をお伝えするという形で、決議はしません。そのあとしばらくは動きが早くなり戸惑う方も出ると思いますが、それが落ち着いたあとは、向こう100年続けられるサービスになっているはずです。楽しみにしていてくださいね!それでは、また。