「学ぶ」「教える」「成功する」。誰もが「信用の器 フラスコ」を持ち、育てて、つながる10万人のコミュニティ・プラットフォーム

信用の器 フラスコ

お金を貯めたいならクレジットカードは捨てるな

夢とお金の専門家、シナジーブレインの安田 修です。

「お金が溜まらない人は、カードにハサミを入れて、捨てなさい」という通説があります。私はクレジットカード(クレカ)は文明の利器なので、使い方によっては危険もありますが、基本的には便利なものだと思います。賢く使うためにはどうするか、纏めましょう。

クレジットカードの危険

クレカの危険性として一番大きいのは「現金が無ければ使わなくて済む場合にも、カードを持っていると使ってしまう」という点です。同様の理由で、Suicaなどの電子マネーすら持っていない人もいるでしょう。曰く「小銭を取り出す時に、お金を使っているという実感があり、それが無駄遣いに対するブレーキになる」と。

私は、正直この感覚は良くわかりません。クレカや電子マネーを使う際にもお金を使っているという感覚はありますし、これらを使わない人が買い物を抑制できているかというと、そんなことはないだろうと思います。単に、財布の中に多めに現金を入れておき、足りなくなったらコンビニで引き出すだけなのではないでしょうか。

ATMに寄るというのはコンビニに入る理由になりますし、引き出し手数料もかかります。むしろ、クレジットカードをうまく使えない人は、お金を貯めることはできないのではないか、というのが持論です。

もちろん、分割払いやリボ払い、キャッシングを利用することは論外です。3回以上の分割やリボを使うことは金利15%でお金を借りることと同じです。2回分割やボーナス払いも、「今、持っていないお金を使う」という意味で、良くない習慣です。お金は貯めてから使う、これは基本中の基本です

クレジットカードの魅力

うまく使えば、クレカにはメリットがあります。まずは、多額の現金を持ち歩く必要がありません。カードよりも、多額の現金を持ち歩いている状態の方がよほど無駄遣いをしやすくなると思うのですが、いかがでしょうか。

次に、ポイントが貯まります。ひと昔前ほどには高率ではありませんが、うまくやると1%〜2%くらいは貯まります。大きいのは、公共料金や交通費など、どのみち使うはずだったお金がポイントの対象になるということです。宴会で幹事をして現金を集め、全員分のポイントを得るなどというワザもあります。

航空系のカードのマイレージ、それもビジネスクラスなどでうまく使えば、実質的な還元率はもっと高くなります。収入が高いお金持ちの人ほど、このメリットは享受しています。海外旅行にいく時には、保険が自動的に付帯されるのも嬉しいですね。

加えて、収支が自動的に管理できます。大きな出費は全てカードを通すので、カード会社のオンラインサービスでいつでも、何にいくら、いつ使ったのかが把握できるのです。家計の無駄を見直すなら、むしろカードの決済履歴を確認する習慣は必須ですよ。

組み合わせの考え方

私がファイナンシャルプランナーとして家計のコンサルをしていて良く質問される内容としては、「クレジットカードの適切な枚数は?」「お勧めのクレカの組み合わせは?」「無料カードと有料カード、ゴールドカード・プラチナカードなどはどれが良いの?」というものがあります。

これらには、絶対的な答えはありません。私見を述べれば、カードの枚数はできるだけ絞った方が良いでしょうけれども1枚では何かあった場合に不安であり、2〜3枚でVISA、Master(ダイナース)、JCB or AMEXを組み合わせるのが良いでしょうね。海外に出た場合を考えると、VISAが一枚あると安心です。

ゴールドカードまでは会費が安いものも増えているので、年間使用額から逆算すればポイントで「元が取れる」ものもありますから、無料カードに拘る必要はないでしょう。格安ゴールドカードではない「本物の」ゴールドやプラチナカード・ブラックカードはもはや、完全に趣味(ステータス)の世界です。見た目がカッコいいとか。

ちなみに私は、JALプラチナのJCBとプロパーAMEXゴールド、BTMUのVISA(キャッシュカード兼務)の3枚体制です。プラチナ・ゴールドは会社を辞める前にサラリーマン特権を使って審査を通しておきましたが、使ってみるとあまりメリットが無いと感じています。当面は審査に通らないので、安易にこの特権は捨てられませんが。

どうしても無駄遣いしてしまう人は

ということで、基本的に私はクレジットカードが好きですし、お金を貯めるにはむしろうまく使うべきだと思いますが、それでも「クレカを持つと気が大きくなってしまう」という人はいるでしょう。そういう人はどうすれば良いか、最後に書きます。

まず、カード会社に電話をかけて、限度額を絞りましょう。20万円とか、人によっては10万円でも良いのではないでしょうか。キャッシング枠はゼロ、リボもゼロです。それでもダメなら、デビットカードを使うという手もあります。銀行口座にある金額しか使えなくなるので、債務超過にはなりませんから。

たったこれだけで、クレジットカードのリスクは大幅に減るんです。でも、お金にだらしない人に限って、そういう「ひと手間かける」ことを嫌がるんですよね。自分を変えるより、環境や仕組みを変える方が、よほど簡単だと思うのですが、どうでしょうか。それでは、また。

このエントリーをはてなブックマークに追加