「学ぶ」「教える」「成功する」。誰もが「信用の器 フラスコ」を持ち、育てて、つながる10万人のコミュニティ・プラットフォーム

信用の器 フラスコ

マネする人が出てきたらどうするの?

長期的な視点であなたの夢を目標に変えて実現する、人生計画マスターコーチの安田修です。

人生計画フォーラムは我ながら面白い仕組みだと思いますし、その中では個性豊かな各ブランチが日々、工夫を凝らして活動をしています。そうすると、これから起業をしたいという人に多いのですが「良いアイディアを思いついても、それがマネされるのが怖くないですか?」という人も出てきます。私はこれ、取り越し苦労だと思います。

「斬新なアイディア」の価値

いきなり身もふたもない、でも真理と思っていることを言いますね。斬新なアイディアそのものには、よほどでない限り価値はありませんよ。いやおいしいラーメンのレシピとか、科学的な発見はもしかしたら、権利を守るために隠しておく価値があるのかもしれませんが、今ここで言っているのはビジネスアイディアレベルのお話です。

ビジネスモデル特許とかソフトウェア特許という言葉があるので、「アイディアは秘密にしなければならない」と考えてしまうのかもしれませんが、よほどの天才でなければ、頭にふと浮かんだ段階で保護すべき価値のあるアイディアなんてありません。「今まで誰も思いつかなかったんじゃないか!」って興奮するんですけど、気のせいです。

どんなビジネスアイディアも、かなりの数の誰かが必ず思いついて、試してみたと考える方が健全です。サラリーマンの時にはよく私も「実現していないことには必ず理由がある」と上司から諭されていました。まあ私も若かったので「いや誰もリスクが取れなくて、結局は何もしてないんでしょ」って思っていましたけどね(笑)。

魂は細部に宿る

例えば「今こそ弊社も本腰を入れて、プロジェクトファイナンスに進出するべきだ」っていうとアホかって叩かれるわけですけど、これ自体は正解でも不正解でもないわけです。アイディアの状態では。それこそ、同じことを考えた人は山ほどいますしね。問題はどこまでそれを考え抜くか。その段階でようやく価値が出て来るんです。

取り組むことの長期的なメリットは何か。何人の人が、どういう専門性を調達して、社内外含めてどういう体制で取り組むのか。実現可能な計画はあるか。財源は何か。何を犠牲にするのか。リスクはどうクリアするのか。他の分野とのシナジーもしくは悪影響はどうか。もっというと、それを誰がやるのかということで価値が決まります。

それでも大企業、特に業界のトップ企業だと新しい取り組みは他者にマネされるといけないので秘密裏に取り組みますが、他者がマネしようと思ってもできないものが本当に価値がある取り組みなんだと思っていました。逆にいうと、知ったらマネできるくらいのものなら、すぐにでも追随されて、結局先行者も長期的には儲かりません。

人生計画フォーラムのマネをしても

私は心配性なので、人生計画フォーラムをやっていて「この仕組みを丸ごとマネをする人がそのうち出て来るかもしれないな」とは考えることがありますけど、必ず「でもその人、失敗するだろうな」っていう結論に達します(笑)。私ほどうまくこの仕組みを運営できる人は他にいないだろう、っていうのは半分、冗談ですけど。

「コミュニティのプラットフォームを作ったら良いんじゃないか」っていうアイディアを思いついた人は何人もいると思います。試してみた人はきっと、思いついた1,000人のうち1人くらいですかね。いや、そんなにはいないかな。で、やってみて「これはダメだ、面倒くさいし儲からない」って思ってやめていくはずです。

始める前から「3年は儲からない」と思って腹をくくって始めましたし、かなり順調に来ている今でもやっぱりさほど儲かっていませんしね。大きな会社でもない限りこの3年間は耐えられる体力がないでしょうし、逆にきちんとガバナンスの効いた会社だったらこの期間、株主からの追求をかわし続けることができないでしょうしね。

ラーメン屋理論

そんなわけでこの領域はブルーオーシャンであり続けると思いますし、もっと言えばライバルが現れてもそれはそれで構わないと考えています。ブランチリーダーの方々にも、「同じ種類のブランチが参入して来ることはむしろ歓迎」と良く言うんですけど、それはこのラーメン屋理論に基づいています。

あるところにおいしいラーメン屋さんAがあったとして、その隣にもっとおいしいラーメン屋さんBが進出して来たら、もともとあったラーメン屋Aはどうなるでしょうか。きっと、ちょっと売り上げが伸びると思うんです。もちろん、マズかったらダメですよ。マズかったら環境に関わらず、そのうち潰れます。

おいしいラーメン屋さんにとって、もっとおいしいラーメン屋さんが隣に出店して来ることはチャンスです。そのエリアが「ラーメンがおいしいエリア」になるからです。わざわざ電車に乗ってBに来たお客さんが、3回に1回はAにも寄るようになるはずです。マーケットが広がるんですね。いろんなビジネスで、この現象が起こるはずです。

私はブログブランチというのをやっているのですが、他の人がブログに関するブランチを出店してくれるのは歓迎です。ブログの知名度が上がり、選択肢が増えることで学びたい人は増えますから。コミュニティプラットフォームでも同じように、マネでもなんでも同じように選択肢が増えるのは、良いことだと思うんです。それでは、また。