AIが「教育」を劇的に変える

投稿日: 2023年4月24日

フラスコ代表、安田です。起業の支援というお仕事は大きなカテゴリとしては「教育」だと思っているのですが、AIはその「教育」を、大きく変えていくだろうなと思っています。

ビル・ゲイツさんの発言

さきほど、Twitter経由で「18ヶ月以内にチャットAIが子どもたちに読み書きを教えるようになる」というニュースを見ました。その子ごとにカスタマイズされたAIチューターが、教育をすると。18ヶ月以内ということはもうすでに何か実用レベルに近い、具体的なツールを開発しているということでしょう。すごいスピード感ですよね。

AIチューターというアイディアは『AI2041 人工知能が変える20年後の未来』という本にも出てきていて、個人的にはさほど違和感はありません。この本はSF仕立てになっていて、楽しんで読むことでAI活用のイメージをインストールできるので、お勧めです。

その子の個性に合わせて教えてくれるのは、人間の教師よりもAIの方がうまくこなすようになるはずです。「それでも、人間にしかできないことはあるはずだ！」と言われたらその通りなのですが、私は教育のメインはAIが担い、学年のコミュニケーション担当みたいな人が１人いれば、良いのではないかと考えていたりします。

引用元の引用元、つまり元記事はここにあるのですが、この文章を私がどうやって読んでいるかというと、全部ChatGPTに放り込んで「日本語に訳して」と依頼して、日本語で読んでいます。ここまではGoogle翻訳でも良いのでしょうが、ChatGPTなら面倒なときはさらに「要約して」といって短い文章にしてもらうこともできます。

自分の身に起きていること

前のブログ記事にも書きましたが、私は最近「AIに全振り」と宣言をしてひたすらAIやその周辺について学んでいるのですが、まずは「言語の壁」がなくなりつつあることを感じています。最新の情報を、前述のように日本語に訳してもらったり、YouTubeの自動翻訳を参考にしながら大量に視聴していると、英語がなんとなくわかってきたような気になっています。

同じように、プログラミング言語についてもそれをChatGPTに「丸投げ」することで概要を理解することができ、その理解自体は浅いのかもしれませんが、その浅い理解のままでもChatGPTの力を借りて、コードを修正することすらできる。エラーが出てもChatGPTに聞けば良いだけなので、取り組むことの怖さがなくなりました。

人間との最大の違いは、どんなにくだらないことを繰り返し質問したとしても「AIは怒らないし、疲れない」ということです。今の私はどんな複雑なことでも、しつこく取り組みさえすればいずれは解決するという一種の万能感を、ChatGPTによって得ています。

世代間のギャップが生まれる

ChatGPT以前と以降で、人間が生み出せるアウトプットの質・量が劇的に変化しつつあります。今、このことに気づいている人と、気づいていない人の差は悲劇的なくらい広がっていると感じています。システムエンジニア、プログラマーの世界ではこの変化がわかりやすいので、少し早く気づいている人が多いでしょう。

でも少なくともあらゆるホワイトカラーの領域で、AIがもたらす変化はとても大きなものになりつつあります。もちろん、テクノロジーが一般に普及してから取り組めば良いという考え方はあり、ほとんどの人はそれで良いのかもしれないとも思います。危機感を煽りすぎるのは、違うなとも思いますし。

ただAIネイティブかそうでないかの差というのは、それ以上に大きなものになるかもしれません。AIのサポートを得ながら教育を受けてきた子どもたちと、我々のようにAI時代から見ると明らかに知識偏重の「古い」やり方で教育を受けた人間の能力的な差は、想像すると恐ろしいものがあります。

基本的には、ポジティブなことばかり

いろいろ言っていますが、基本的に私はAI技術の進化についてはとても肯定的で、ポジティブに捉えています。いずれ人間の仕事はほとんどなくなるし、それは人間にとってすごく望ましい変化だと思います。全人類の衣食住やエンターテイメントが満ち足りているのなら、仕事なんてないほうが良いに決まっています。

ただその過渡期が、ちょっと痛みを伴うなと。脳は変化を嫌うので、ほとんどの人は仕事をAIに「奪われた」と感じてしまうでしょう。AIは恐ろしく、不気味なもので、規制が入るタイミングもきっとあるでしょう。それでもいずれは慣れて、仕事がなくて豊かな時代になっていくのだろうと楽観的に想像しているんです。

「AIにどんどん仕事を奪わせる研究所（どん研）」ではそんなことを、みんなでワイワイガヤガヤ話しています。無料のLINEオープンチャットでなんのバックエンドもありませんので、AIについて少しでも気になる方はぜひこちらに遊びにきてください。何か生まれるかもしれませんし、何も起こらないかもしれません（笑）。