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「好きなことを仕事にしないといけない」は、呪いだ

フラスコ代表、安田です。最近はフラスコ正会員の方などを対象に、無料で30分の相談に乗ったりしています。その中で「好きなこと、やりたいことで稼ぎたくない」という話がありました。これ、実はダーウィンメンバーからもさまざまに形を変えて良く出てくる「起業あるある」な悩みなんですよね。

起業支援の人が安易に言ってしまいがちなこと

「好きなことを仕事にしよう!」というのは、起業支援のコンサルタントが言いがちなことです。実際、私もサラリーマン時代にはこの言葉に心が踊ったものです。やっぱり会社員のときは、やりたい仕事ばかりやっているわけではなく、辛いことも耐えつつ必死に頑張っているんですよね。正直、起業したいというよりは、会社を辞めたいという想いの方が強かったりします。

そこに、起業コンサルやインフルエンサーから「好きなことだけやって、生きていけますよ!」と言われると刺さるんです。それが本当ならどんなに良いだろう。自分の好きなことを見つめ直して、それをビジネスにしようと考える。でもこれが、いつまでも起業できない迷子状態を作り出す諸悪の根源なのではないかと思うことがあります。

好きなことを仕事にする利点

好きなことを仕事にする利点は、確かにあります。野球選手のイチローさんややプロ棋士の藤井聡太さんの例を持ち出すまでもなく、超一流のプレイヤーは自分の好きなことだけを、ただひたすらにやってきた人の中から出ます。野球も将棋も勉強も遊びも・・・と全てをバランス良くやっていたら、超一流になることはなかなかできないでしょう。

一つの芸を狂気を感じるくらいに突き詰めた結果、突き抜けた才能が開花してうまくいくことがある。これは事実でしょう。好きなことであれば寝食を忘れて没頭することができるので、突出した能力が身につくわけですね。確かに、嫌な仕事をバランス良く、我慢してやっていても、突き抜けた結果を出すことは少ないでしょう。

ここで問題なのは、野球や将棋が大好きで没頭していたけれども、イチローや藤井聡太になれなかった人たちが大勢いるということです。好きなことへの没頭は必要条件であって、十分条件ではありません。「それは没頭が足りなかったからだ」と指摘されるかもしれませんが、そこまで没頭できることもまた才能であり、環境の条件など隠れた因子がたくさんありそうです。

好きなことが稼ぎやすいとは限らない

そして、起業に関してはこちらの方がより深刻な問題ですが、自分が好きなことが稼げるとは限らないということです。例えば私は寝ることがとても好きなのですが、それをビジネスにはしていません。もちろん、睡眠評論家になるとか寝具を開発するとか、睡眠を絡めたビジネスを選ぶこともできなくはないでしょうけれども、寝ること自体をビジネスにはしにくいでしょう。

もし私が「世界で一番、誰よりも寝ることが好き」というくらいまで熱狂的に好きなのであれば、そういう方向性もあるのかもしれませんね。でもそこまでの情熱がないことで、本を読むのが好きとか人と話すのが好き、といったことをそのままビジネスにしようとして全く稼げず、迷路に迷い込む人が本当に多いです。

子供の頃に夢中になったことが野球や将棋だったら良いのですが、それがたまたまカバディやオセロだったらどうでしょう。まあゲームを極めてプロになれるとは少し前まで思えなかったので、これらがメジャーになる可能性もあるのですが言いたいのはそういうことではなくて、運の要素がかなりありますよねってことです。

これはゼロイチの起業だけではなく、かなりベテランの起業家であってもはまる(はまり続ける)ことのある迷路です。好きなことをしたい。そのためにはその好きなことでマネタイズしなくてはいけないからと言って、無理なビジネスモデルを強引に進めてしまう起業家は実は、たくさんいます。

好きなことは本業にするとつまらなくなる

ここでまた、別の問題が発生します。好きなことって、本業にしてしまったらそれほど楽しくはなくなるんです。パチンコやパチスロが好きな人がパチプロになる、という例がわかりやすいと思うのですが、もはや楽しくないですよね。イチかバチかの勝負ではなく、確実に勝てる台だけを選んで、トータルでプラスになることだけを考えて打たなくてはいけないので。

私だって「1時間寝るごとに1万円もらえる」みたいなことになったら、寝るのが嫌いになるかもしれません。そもそもある程度いつもやることがあって、充実した一日を過ごしたあとだからこそ寝るのが楽しいのであって、一日中寝ていろと言われたら反発を感じるのが人間というものです。本当はもう起きないといけないのに寝るのが、気持ち良いんですよね(笑)。

稼ぎやすいところで稼げば良い

なので私は、「好きなことを(そのまま)仕事にする」ことはお勧めしていません。好きなことから好きな要素を抽出して、それを組み立てることでビジネス化することは賛成ですが。例えば私だったら寝るのが好きでゲームが好きなので、自分が動いていなくても成り立つような仕組みを作る、といったことです。

あるいは、好きなことはそのまま趣味として心から楽しみながら、稼ぎやすいところで稼げば良いのです。わざわざ嫌なことを選ぶ必要はありませんが、「人が嫌がるけど自分は別に平気で、かつ得意」なことくらいをビジネスに選べば良いです。特に最初は収益化できるかどうかが文字通り死活問題になるので、素直に稼げることを選びましょう。

それで稼げるようになったらその事業はシステムや人に任せるなりして、あなたは余力を使って本当に好きなことに集中すれば良いのです。好きなことを仕事にできれば幸運ではありますが、「好きなことを仕事にしなくてはならない」と考えることは、身動きがとれなくなる呪いだなって思うんですよね。もっと普通に、稼ぎましょう。

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