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信用の器 フラスコ

システム構築にお金をかける前に「中におっさんが入っている」状態で実験する

フラスコ代表、安田です。明日から一人合宿に入るわけですがそこにはあえて触れず、システムの話をしましょうか。システムを作るときってあらゆる処理を全自動にしたくなりますけど、そこが本質じゃないですよっていう。マニアック?

システムについて語る資格があるか

まず、私にシステムを語る資格があるのかということですけど、正直微妙です。いわゆる専門家ではないので、システムに関する本は、企画をよほどひねらないと出せないだろうなと自分でも思います。サラリーマン時代に4年間システムエンジニアをしていたのと、フラスコシステムを設計して運営してきた実績があるので、ブログくらいならぎりぎりという感じです。

サラリーマンのときも専門がホストコンピューター(本部にあるでかいやつというイメージ)とデータベース(エクセルのすごいやつというイメージ)だったので、WEBとかセキュリティに関しては、全然わかりませんしね。まあなんとなく、苦手意識を持っている人と比べたらシステムには土地勘があるかな、くらいです。

そんな素人に毛が生えたくらいの私があえて語りますが、ビジネスをやっている人がシステムに投資をするとき、いきなり全自動化を目指してはいけません。多額の投資になりますので、まずは「自動販売機なんだけど、中におっさんが入っている」状態からスタートして下さい。お金を入れてボタンを押すと、おっさんがジュースを選んで出してくれるという仕組みです。

MVPという考え方

ちょっと意味がわかりませんね。これ、『リーン・スタートアップ』という本で有名になったMVP(Minimum Viable Product)という考え方の応用です。ちょっと横文字でわかりにくいですが、「実用に耐える最小限の製品」という意味です。まだわかりにくいですね。例をあげて説明します。

ちょっとこの本に書いてある例だったかはうろ覚えなんですが、あるスタートアップ企業がコインランドリーに着目して、「自動洗濯物畳みマシーン」を開発しようと思いました。洗濯して感想したあと、服を畳むのがめんどくさいのでこれを自動的にやってくれる機械があったらみんな使うだろうと。まあ300円としましょうか。これなら出すんじゃないかと。

開発には数百万円かかります。300円なら出す人が多いから数ヶ月で回収できると確信したとして、あなただったらこの機械、開発しますか?ちょっと、怖くないですか?そんなときにまずMVPを作って実験するという発想がリーン(痩せた、筋肉質の)スタートアップの考え方の一つです。

何をするか。コインランドリーにそれっぽい機械のガワを置きます。これに誰かが洗濯物を入れて、300円を入れたら「ガーガー」とそれっぽい機械音を流しつつ、中にあなたが入っていて一所懸命洗濯物を畳むんです(笑)。で、「ウィーン」って言いながら返却する。これで、実際に需要があるかがわかります。需要があるなら、開発すれば良い。リスクが大幅に減ります。

今回の研修システムを例に

これ、初めて読んだときは笑ってしまったのですけど、すごいなと感動もしたんですよね。めちゃくちゃかっこ悪いですけど、最高に頭が良いなと。でもまあクレイジーなスタートアップの世界の話なので、自分には関係がないかなと忘れていたんです。でもふと気づくと結構、この発想を使っているんですよ。一つは、今回の研修システムアップデートです。

アップデートといっても、使っている人から見たら何も変わってないように見えるはずです。むしろちょっと高くなったじゃないかというお叱りすらあるかもしれません。なのですが、私から見てこれは大幅な改善です。何が変わったかというと、研修の申込みから受講、受講日のシステム反映が全て自動化されたのです。

「えっ、今まで自動化されていなかったの?」と思う人も多いでしょうけれども、実はそうなんです。研修はただのイベントだったので、申込みがあったら中のおっさん(安田)が動画のURLが書いてあるメールを一つ一つ発送し、管理画面から研修受講日を手動で修正していました。最初は作業漏れもありましたが、そこはたくさんやったので熟練しましたね(笑)。

オンラインサロンもポイントも

過去にはオンラインサロンのシステムも、妻に依頼をしていたとはいえ手動でやっていました。誰がどのサロンに入っているのかを見て、サロンメンバーから料金分のポイントを引いて、合計を委託料としてオーナーに加算する。これを全部、手動でやっていたんです。そのうちに20人、30人というサロンが出てきたのでさすがに限界を感じて、自動化しました。

もっと遡ると今のフラスコのイベントシステムやポイントという仕組み自体も、最初は手動でした。イベントは事前にFacebookグループで告知。イベントを実施したらエクセルの「申請書」で参加者が誰と誰か参加したかを申請。これを目でチェックして、一人あたり1,000円・2,000円を振り込むという。さすがにエクセルでマクロを組んだりして早めの半自動化はしましたが、今これをやっていたら大変です。死にます。

いずれも、本当にそのニーズがあるのかがわからなかったので、手作業でやれるだけやって追いつかなくなるまでにシステム化しよう、という考え方をしてきました。いずれの機能も投資するとなればそれぞれ数十万円〜数百万円かかりますから、余計なリスクを取らないように工夫しました。今思えばこの考え方って、MVPだよなあと。

投資を思いとどまるケース

なんとなく、今のフラスコだけ見ると「必要最小限の機能があって、未来が見通せていた感」があるかもしれませんが、全然そんなことはありません。実験してみた結果、実際に需要があって形にした部分だけが残っているだけの話で、やってみてダメだったからしれっと引っ込めた案もたくさんあります。というかそっちの方が多いでしょう。

一つだけ例をあげるとすれば「ポイントを毎月の課金のときだけでなく、いつでも買えるようにして欲しい」という声があって、私自身は「そんなの意味なくない?ポイントがなければ現金で決済すれば良いのでは?」と思ったのですが、あまりに何人もの方がそれを希望するので、イベントシステムを使って試してみたことがあります。

そうしたら、驚くべきことに・・・誰もポイントを買いませんでした。まあインターフェースを工夫したりすればまた違うのかもしれませんが、「ほら、買わないじゃん!」ということがわかったので、投資はしませんでした。人というのは不思議なもので、「欲しい」と口では言っても実際にはそれを買わなかったり、その逆が常にあるのです。これは実験してみないことには、わかりません。絶対に口先のニーズを信じて、システム投資をしてはいけません。

なんだろう、だからどうということはありませんが、みなさんもシステム投資をするときには気をつけて下さいね。スモールビジネスならシステム投資なんて、できればしない方が良いというのが大原則ですから。

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